▽牧内代表から堀内代表ヘ
このころ、牧内代表幹事は関東信越税理士会専務理事として多忙な日々を過ごしていたため、「代表幹事」を辞任され、その後、堀内惇(48期、幹事)さんが代表を務めることになった。
第12回例会(81年3月5日)と第13回例会(81年12月11日)と続けて、
同時通訳の草分け的存在である村松増美さん((株)サイマル・インターナショナル社長)に「80年代の世界と日本」というシリーズ講演をして頂いた。
各国の首脳会談に陪席した体験談を交えて、国際化時代への心構えを述べられた。テレビ。新聞などで見聞きする首脳たちのイメージと、全く違った印象を与えられて驚いた
参加者は33名か34名、会費はそれぞれ5千円であった。
第14回例会は82年9月16日に、柳澤健さん(48期)の紹介で、
(財)国民経済研究協会の主任研究員である田中直毅さんをお呼びすることになる。
演題は「レーガンの経済政策と国際関係の今後」であつた。
会員からの活発な質問が相次ぎ、若い新進気鋭の講師の応答に出席者は耳を凝らした。
会員とその他に107通の案内状を郵送した結果、37名の出席申込がぁったが、結局32名が出席した。この時の会費は5千円で収支は赤字となった。
この例会から外部講師謝礼は原則5万円、同窓生講師は3万円を基準に考慮することにしたが、現在評論家として著名な田中直毅さんをお呼びできたのはなんと言っても柳澤さんの人徳によるものだった。
第‐5回例会(82年7月12日)では
筑波大学教授の内山喜久雄さん(心理学者・医博)から「経営者・管理者のストレス」
という話を聴く。内山さんは上司や部下との人間関係に疲れるなど、心の病気を病む社員の急増に警告を発している。自信に満ち、明るく安定した心の状態、即ち、メンタルヘルス(心の健康)を取り戻せ、というのが内山さんの願いであった。
出席者は27名、会費5千円。
第‐6回例会は84年2月13日、NHK外信部の柳澤修さん(54期・外信部次長)から「中近東と世界情勢」と題する講演を聴く.混迷続く中近東地域への特派員として、テレビニュースで馴染んでいた講師の話には、まさに迫力があった。
46名が出席、会費5千円
第17回例会は84年6月12日、
(社)全国農林統計協会連合会の斎藤義臣常務理事(41期)による
「現情勢下の食糧危機を考える」という講演であった。
現在、農林水産品の国内総生産に占める割合が4%、農業人口は就労者の11%に低下した。食糧需給の輸入割合は「トウモロコシ・コウリャン」が100%、米を除く穀類は70〜90%、大豆96%という情況を良く認識すべきであると強く訴えた。
出席者29名、会費5千円。
第18回例会( 84年12月6日)には
(株)日立製作所。主管研究長の九山瑛一さん(51期)に
「ハイテク時代と日本の技術」という請演をうかがった。
例会には酒類が出ない松尾倶楽部だが、この会合が年末であったので、忘年会を兼ね、食事の際にビールが提供され、同窓生である講師ともども和やかな例会になった。
参加者30名、会費5千円.
第19同例会(85年8月19日)には、
(株)ケンブリッジ・リサーチ研究所の今井正明社長(48期)を招き、
「国際化時代と日本」という講演を聴く。
今井さんは生産性本部職員としてワシントンに5年間駐在した経験をもとに、現在「改
善戦略」と称する日本的経営手法を広く海外に紹介している事情を話してくれた.「カイゼン」という言葉は英語に取り入れられ、今や全世界で注目されている。
当日の参加者は30名であった。
この例会から会費が6千円に引き上げられ、現在に至っている。
第20回例会(85年11月19日)には、
成人病の権威である慈恵医大助教授の池田義雄さん(5‐期)を招く。
講演の題は「熟年世代の栄養・運動・健康」であった。
肥満気味の出席者にとつては、誠に意義深い講演内容であった。
参加者32名。